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法人携帯の初期費用・月額料金を徹底解説!費用の抑え方も紹介

法人携帯の導入で多くのご担当者が悩むのが、「初期費用」の不透明さと「月額料金」の妥当性の判断ではないでしょうか。
特に初期費用は、端末代金の支払い方法(一括・分割・レンタルなど)や初期設定(キッティング)の代行、キャンペーン等の割引条件といった要因で大きく変動します。また月額料金も、自社の利用あったに最適なプランを選ばなければ、無駄なコストが発生し続けてしまいます。
導入後の予算超過などのリスクを避け、コスト効率の高い運用を実現するためには、導入時にプラン内容を正確に把握することが重要です。
本コラムでは、法人携帯の初期費用・月額料金の内訳を分かりやすくご説明するとともに、コスト削減の具体的なポイントをご紹介します。
法人携帯の初期費用にはいくらかかる?
法人携帯の導入を検討する上で、まず把握すべきなのが「初期費用」です。この初期費用には、端末代金・事務手数料・キッティング代行費用等が含まれます。
ここでは、初期費用に含まれる主な項目の内訳と金額が変動する理由を解説し、提示された見積もりが適正かを見極め、コストを削減するためのヒントをご紹介します。
端末代金
初期費用に含まれる項目の中でも、その金額を最も大きく左右するのが「端末代金」です。法人契約における端末代金の支払い方法には、主に以下の3つのパターンがあり、どれを選択するかによって初期費用が大きく変わります。
一括払い
契約時に端末代金の全額を支払う方法です。初期費用は最も高くなりますが、月々の支払いは通信費のみでシンプルになります。
分割払い
端末代金を24回や36回などに分け、月々の通信費と一緒に支払っていく方法です。法人契約の場合、36回分割支払が一般的になります。契約時にまとまった費用を用意する必要がなく、導入のハードルを下げられるのがメリットです。
レンタル
端末を購入・所有するのではなく、月額制でレンタルしながら保守・サポートをセットで受けられるサービスです。レンタルのメリットは、端末を固定資産として計上する必要がなくなる点です。減価償却や固定資産台帳の管理といった煩雑な経理業務から解放され、会計処理のシンプル化が実現できます。
また、月額料金には故障時の代替機提供や問い合わせサポートなどが含まれているため、管理の手間や突発的な修理費用を心配する必要がありません。運用面の効率化を両立したい場合に適しています。
事務手数料
新規契約や他社からの乗り換え(MNP)、機種変更の際にキャリアへ支払う手数料で、一般的に1回線3,850円(税込)です。
基本的に支払う手数料ですが、キャリアや代理店によってはキャンペーンや独自の特典として減額または無料になる可能性があります。契約時には、キャンペーンや特典の有無を確認してみましょう。
事務手数料改定について
ソフトバンクとドコモの事務手数料が以下の通り変更されます。
キャリア | 改定日 | 手続き場所 | 改定後の手数料 |
---|---|---|---|
ソフトバンク | 2025年8月20日 | 店頭(代理店含む) | 4,950円 |
Web | 3,850円 | ||
ドコモ | 2025年9月5日 | 店頭(代理店含む) | 4,950円 |
ご契約の際は、必ず公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
参考:各種手数料などの改定について | 企業・IR | ソフトバンク
各種手続きに関わる事務手数料を改定 | お知らせ | NTTドコモ
キッティング代行費用
「キッティング」とは、購入したスマホを、従業員がすぐに業務で使える状態にするための初期設定作業全般を指します。
<主なキッティング作業の例>
・業務で利用するアプリの一括インストール
・モバイルデバイス管理(MDM)ツールの設定
・資産管理シールの貼付
数十台、数百台規模で導入する場合、これらの作業を担当者が一台ずつ手作業で行うのは膨大な手間がかかります。キッティングを代行してもらうことで、担当者の負担を大幅に削減し、設定ミスなく全端末のセキュリティレベルを均一に保つことが可能になります。
法人携帯の月額料金
法人携帯の月額料金は、1台あたり2,000円台~8,000円台が一般的な相場です。この月額料金は、主に以下の4つの合計で決まります。
・基本プラン料金(データ通信容量など)
・通話料
・オプション料金(かけ放題や端末保証など)
・端末代金の分割支払金またはレンタル料(分割払いまたはレンタル選択時)
中でも、料金を大きく左右するのが「基本プラン(データ通信量)」と「通話オプション」です。データ利用が少ないプランは安く、無制限プランは高くなります。また、「かけ放題」の有無や種類も重要なポイントです。
さらに、多くのキャリアでは「法人割引」が用意されています。これは、契約回線数が2回線以上など、一定の条件を満たすと適用される割引です。契約台数が多いほど会社全体でのコスト削減効果は大きくなります。
オプション料金
業務内容に合わせて任意で追加するサービス費用です。本当に必要なものだけを選ぶことが、コスト削減の鍵となります。
中でも代表的なのが、月々の通話料を定額にする「かけ放題オプション」と、端末の故障や紛失に備える「端末保証サービス」です。これらはコスト管理やリスク管理の観点から、多くの企業で導入が検討されるオプションです。
他にも、セキュリティ対策や端末管理を効率化する「MDM(モバイルデバイス管理)」などがあります。
オプションには、導入時にスポットで支払うものと、月額料金として継続的に発生するものがあります。特に月額制のオプションは、たとえ少額でも不要なものまで契約すると、毎月の固定費を圧迫する原因になりますので注意しましょう。
大手キャリアの料金プランを紹介
ここでは、国内の大手3キャリアであるソフトバンク、au、ドコモが提供する、代表的な法人向けスマホの料金プランをご紹介します。各社の特徴を比較し、ぜひ自社に最適なプランを見つけるための参考にしてみてください。
※各種プランは2025年8月時点の情報です。
ソフトバンク
ソフトバンクは、データ利用量が少ない方向けから多い方向けまで、選択肢の幅広さが特徴です。
法人契約時には事務手数料がかかりますが、料金が改定されるため注意が必要です。2025年8月19日までは、1回線あたり3,850円(税込)の手数料がかかりますが、ウェブでの手続きは無料です。しかし、8月20日以降は、ウェブでの手続きも3,850円(税込)となり、店頭(代理店も含む)での手続きは4,950円(税込)に値上げされます。
※別途、国内通話料が30秒ごとに22円(税込)かかります。
料金プラン | 利用可能データ量 | 月額料金(税込) |
---|---|---|
ミニフィットプラン+ ※データ利用量に応じて金額が変動 |
~1GB | 3,278円 |
1GB超~2GB | 4,378円 | |
2GB超~3GB | 5,478円 | |
スマホデビュープラン+ ※データ利用上限を選択可能 |
4GB | 2,266円 |
20GB | 3,916円 | |
メリハリ無制限+ | 無制限 | 7,425円 |
参考:ミニフィットプラン+ | 法人のお客さま向け料金 | 法人向け | ソフトバンク
スマホデビュープラン+ | 法人のお客さま向け料金 | 法人向け | ソフトバンク
メリハリ無制限+ | 法人のお客さま向け料金 | 法人向け | ソフトバンク
au
auは、通信の安定性に加え、最近では衛星通信にも力を入れています。
特に、山間部や離島といったauのサービスエリア外(au 5G/au 4G LTE圏外)でも通信を確保できる衛星通信サービス「au Starlink Direct」を追加料金なしで利用できる点は大きな魅力です。屋外で空が見える状況であれば、テキストメッセージの送受信が可能になります。
法人契約時には、1回線あたり3,850円(税込)の事務手数料がかかりますが、法人向けオンラインサイト「My KDDI Biz」経由での手続きで無料になるキャンペーンが実施されている場合があります。
※別途、国内通話料が30秒ごとに22円(税込)かかります。
※au Starlink Directを利用するには、利用開始手続きが必要です。
料金プラン | 利用可能データ量 | 月額料金(税込) |
---|---|---|
スマホミニプラン+ 5G/4G | ~1GB | 4,928円 |
1GB超~3GB | 6,578円 | |
3GB超~5GB | 8,228円 | |
スマホスタートプランライト5G/4G | 4GB | 2,673円 |
スマホスタートプランベーシック5G/4G | 30GB | 5,423円 |
使い放題MAX+ 5G/4G | 無制限 | 7,788円 |
参考:スマホミニプラン+ 5G/4G|モバイル/携帯料金プラン・割引|au法人向け|KDDI株式会社
スマホスタートプランライト 5G/4G|モバイル/携帯料金プラン・割引|au法人向け|KDDI株式会社
スマホスタートプランベーシック 5G/4G|モバイル/携帯料金プラン・割引|au法人向け|KDDI株式会社
使い放題MAX+ 5G/4G|モバイル/携帯料金プラン・割引|au法人向け|KDDI株式会社
法人割|モバイル/携帯プラン|au法人向け|KDDI株式会社
ドコモ
ドコモは、圧倒的な通信品質と信頼性の高さで、多くの法人に選ばれています。
ソフトバンク同様に、法人契約時にかかる事務手数料が改定されるため注意が必要です。2025年9月5日以降は、1回線あたり4,950円(税込)の手数料がかかりますが、ウェブでの手続きは引き続き無料です。
※別途、国内通話料が30秒ごとに22円(税込)かかります。
料金プラン | 利用可能データ量 | 月額料金(税込) |
---|---|---|
はじめてスマホプラン | 1GB | 1,980円 |
ドコモ mini ※データ利用上限を選択可能 |
4GB | 2,750円 |
10GB | 3,850円 | |
ドコモ MAX ※データ利用量に応じて金額が変動 |
~1GB | 5,698円 |
1GB超~3GB | 6,798円 | |
無制限 | 8,448円 |
参考:はじめてスマホプラン | ドコモビジネス| 法人のお客さま
ドコモ mini | ドコモビジネス| 法人のお客さま
ドコモ MAX | ドコモビジネス| 法人のお客さま
法人携帯の費用を抑えるポイント

法人携帯の費用は、いくつかのポイントを押さえるとコスト削減できる可能性があります。ここまで解説してきた初期費用や月額料金の仕組みを踏まえ、本章ではコストを最適化するための具体的な5つの方法をご紹介します。
利用用途にあったデータ容量プランを選定する
データ容量のプラン選定は、月額料金の最適化に直結します。多すぎれば無駄になり、少なすぎれば業務に支障が出るため、従業員の働き方に合った「ちょうどよい」容量を選ぶことが重要です。
もし判断に迷う場合は、容量の小さいプランから始め、最初の数ヶ月の利用実績から最適な容量に調整するのがおすすめです。
小容量(~5GB)
主に社内Wi-Fiで作業する内勤者向けで、コストを最も抑えられます。
中容量(5GB~20GB)
外出先でのWeb閲覧やメール、マップ利用など、標準的な使い方をする従業員に適しています。
大容量(20GB~)
外出先での業務が多く、Web会議への参加やサイズの大きい資料の送受信など、データ通信を頻繁に行う従業員に適しています。
無制限
Web会議やテザリングを多用するなど、データ消費量を気にせず使いたい従業員向けです。
かけ放題オプションを追加する
月額料金が上がる「かけ放題オプション」の追加は、一見コスト増に見えますが、実は通話が多い従業員にとっては、効果的なコスト削減策の一つです。
通常の通話料は「22円(税込)/30秒」と非常に高額です。例えば、月額1,980円(税込)の「24時間かけ放題」であれば、月に合計45分以上通話するだけで元が取れてしまいます。
営業職など電話を多用する従業員には「24時間かけ放題」を、短い連絡が多い従業員には「5分以内かけ放題」を選ぶなど、業務内容に合わせて適用を判断することが、通信費全体の削減につながります。
端末代金が安い機種にする
従業員の業務内容に合わせ、端末のスペックを最適化することは大きなコスト削減策です。業務内容によっては、高価な最新機種ではなく、標準モデルや廉価版モデル、低価格モデルのスペックで十分なケースも少なくありません。
自社に必要なスペックを見極めるため、スマホの主な3つの価格帯を理解しましょう。
価格と性能のバランスに優れた「フラッグシップモデル」
多くの方にとって十分な性能を持つ、一般的な機種です。幅広いビジネスシーンに快適に対応できます。
代表機種:iPhone 16、Google Pixel 9
価格を抑えた「ミドルモデル」
フラグシップモデルに近い性能を持ちながら、より安価な価格設定が魅力の機種です。標準モデルの快適さを、より手頃な価格で体験したい場合に最適です。
代表機種:iPhone 16e、Google Pixel 9a
必要最低限に絞った「エントリーモデル」
性能や機能を多くのユーザーにとって「必要十分」な水準に最適化し、3万円台などの低価格を実現したコストパフォーマンス重視のモデルです。導入コストを徹底的に抑えたい場合に適しています。
代表機種: AQUOS wish4、DIGNO BX2
代理店経由で契約する
法人携帯のコストを削減する上で、代理店経由の契約は有効な手段です。
代理店によっては、端末代金の特別割引や事務手数料の免除といった独自の特典を用意している場合があります。こうした代理店ならではの価格提案により、総コストを引き下げられる可能性があります。
こうした価格面に加え、プラン選定から導入後のフォローまで、専任の担当者による手厚いサポートを受けられる点も、代理店を利用する大きなメリットと言えるでしょう。
複数社から見積もりを取る
複数社から見積もりを取ることがコスト最適化の鍵となります。
同じキャリアの同じプランであっても、契約する窓口(キャリアの法人部門か、A代理店か、B代理店か)によって、端末の初期設定(キッティング)サービスの有無や導入後のサポート体制が異なります。最初に提案を受けた1社だけで決めず、必ず比較検討しましょう。
最低でも2~3社から見積もりを取り、その際は以下のポイントを比較することが重要です。
【見積もり比較のチェックリスト】
・初期費用の総額はいくらか?
・月額料金の総額はいくらか?
・割引やキャンペーンの適用期間はいつまでか?
・契約期間の縛りや、中途解約金はあるか?
・導入時や導入後のサポート体制はどのようになっているか?
価格だけでなく、長期的な運用を見据えて、総合的に最も条件の良い契約先を選びましょう。
法人携帯ならベルパーク
法人携帯のプランや機種選定は、専門知識が必要な複雑な作業です。法人携帯を専門に扱う私たちベルパークは、お客様のコスト削減と業務効率化をサポートします。
ソフトバンクとauの正規販売代理店であるベルパークは、両キャリアの法人向けプランに精通しています。専門コンサルタントがお客様の利用状況をヒアリングし、最適なプランをご案内します。
また、契約手続きから初期設定(キッティング)、導入後のサポートまでをワンストップで代行し、担当者様の煩雑な業務負担を大幅に軽減できる点も大きな強みです。
法人携帯の導入や見直しに関するお悩みは、ぜひ一度ベルパークにご相談ください。
まとめ
本コラムでは、法人携帯の導入にかかる初期費用から月額料金、そして具体的なコスト削減のポイントまでを網羅的に解説しました。
法人携帯のコストを抑える鍵は、まず「初期費用」と「月額料金」という2つの費用を正しく理解することです。その上で、本コラムで解説した「プランや端末の選び方」「見積もりの取り方」といったポイントを実践することで、コスト削減につなげることができるでしょう。
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