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法人携帯はiPhoneとAndroidのどちらがおすすめ?特徴やメリット・デメリットも解説

法人携帯の導入や機種変更を検討する際、多くの担当者様が直面するのが「iPhone」と「Android」のどちらを選ぶべきか、という選択です。それぞれ独自の強みと弱みがあり、企業の文化、業務内容、そして利用する従業員にとって最適な選択は異なります。
この記事では、法人利用の観点からiPhoneとAndroidの基本的な違いやそれぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しく解説し、どのような企業にiPhone・Androidが適しているのかをご紹介します。
目次
iPhoneとAndroidの違いとは?
iPhoneとAndroidの大きな違いは、端末に搭載されているOS※(オペレーションシステム)です。iPhoneは Appleが開発した「iOS」というOSを搭載し、端末本体もApple自身が設計・製造しています。
一方で、AndroidはGoogleが開発した「Android OS」を、様々なメーカー(シャープ、ソニー、サムスン、Googleなど)が自社製のスマートフォンに搭載して販売しています。多種多様なメーカーから、価格や機能が異なる幅広い端末が提供されているのが特徴です。
※OS(オペレーティングシステム)とは、「スマートフォンの頭脳(司令塔)」であり、アプリを動かしたり、画面表示や操作を可能にしたりする、最も基本的なソフトウェアのことです。
法人携帯のiPhoneの特徴

iPhoneには、ビジネス利用に適した特徴がいくつかあります。
まず国内での高い利用率です。日本国内シェア率が6割を超えており、多くの従業員が個人利用で操作に慣れているため、導入時の研修コストや社内サポートの負担を軽減でき、スムーズな業務移行が可能です。
また、どのiPhoneモデルでも操作性が統一されているため、機種変更時の再教育のコストが低く、ITリテラシーが高くない従業員でも容易に扱うことができるでしょう。
さらに、法人携帯で最重要視されるセキュリティの高さも特徴の1つです。厳しいアプリ審査と迅速なOSアップデートにより、ビジネス利用上の脅威となる情報漏えいやマルウェア感染等のリスクを効果的に抑制することができます。
参考:https://gs.statcounter.com/vendor-market-share/mobile/japan/#monthly-202403-202504
法人携帯をiPhoneにするメリット
iPhoneを法人携帯として導入することには、業務効率やセキュリティ面で多くのメリットがあります。ここでは、3つご紹介します。
セキュリティに優れている
iPhoneの高いセキュリティは法人利用に優れている点の1つです。
App Storeで配信されるアプリの厳格な審査や、迅速かつ広範囲(対応機種全体)に提供されるOSの脆弱性に対する修正アップデートにより、情報漏えい等のセキュリティリスクを最小限に抑えることが可能です。
法人携帯にiPhoneを採用することは企業の機密情報を守るのに役立ち、ビジネス利用での安心感を高めてくれるでしょう。
効率的なデバイス管理(MDMとの親和性)
iPhoneには、企業向けに提供しているApple Business Manager (略称:ABM)という無料のポータルサイトがあります。ABMを利用することで、企業内で利用するAppleデバイスの設定や管理を効率化できます。
さらに、MDMソリューションを組み合わせることで、管理者は多数のiPhoneを一元的に、かつ効率的に管理できます。アプリの配布や制限、セキュリティポリシーの適用、紛失・盗難時のリモートワイプ(データ消去)などを遠隔から実行でき、キッティング(初期設定)の自動化も可能です。管理部門の負担の大幅軽減にもつながるでしょう。
法人携帯をiPhoneにするデメリット
メリットがある一方で、iPhoneを法人携帯として利用する際には注意すべき点も存在します。導入前に確認しておきたい主な点を解説します。
耐久性が弱い
iPhoneは、オフィスワークなどを想定したデザインであり、工事現場や工場、屋外での作業など、落下や衝撃、粉塵、水濡れのリスクが高い環境には必ずしも最適とは言えません。
専用の保護ケースやガラスコーティング等で対策は可能ですが、標準状態での耐久性は、高耐久性能を売りにした一部のAndroid端末に劣る場合があります。
また、故障時の修理コストも比較的高額になる傾向があります。
導入コストが高い傾向にある
iPhoneは同世代のAndroidスマホと比較して端末本体の価格が高めに設定されています。導入台数が多くなると、初期費用が大きな負担となる可能性があります。例えば、iPhone 16の廉価版であるiPhone 16eは99,800円〜(公式サイト)と高額です。
ですが、iPhoneの中古売却価格は高い傾向にあるため、機種変更時に不要になった端末を売却することで現金収入を得られる可能性があり、新しいデバイスの購入費用の一部に充当することもできます。
このように、トータルコストで考える視点も重要です。
Androidより拡張性が低い
iPhoneは、ユーザーが自由にカスタマイズできる範囲がAndroidに比べて限定されています。ホーム画面のレイアウト変更やウィジェットの自由な配置、システム設定の深い部分へのアクセスなどは制限されます。
また、SDカードスロットがないため、内蔵ストレージ容量の拡張はできません。データ保存は内蔵ストレージかクラウドサービスに依存することになります。
iPhoneの法人携帯がおすすめな企業
これまで解説してきたように、金融・法律・医療等の機密情報保護や高いコンプライアンスが求められる企業にはiPhoneが向いているでしょう。厳格なアプリ審査や迅速なOS更新で情報漏洩リスクを低減し、重要なデータを守ることができるでしょう。
また、MacやiPad等、他のApple製品を既に活用している企業にもiPhoneは最適です。デバイス間でメモやファイルをスムーズに連携でき、日々の業務の手間を削減し効率化を図れます。
法人携帯のAndroidの特徴

Android端末を選ぶ最大の特徴は、その圧倒的な選択肢の多様性です。シャープやソニー、Googleといった様々なメーカーが端末を開発しており、導入しやすい手頃な価格帯のモデルから、現場作業に適した高耐久性(防水・防塵・耐衝撃)を持つ業務特化型の端末まで、企業の予算や部署ごとのニーズに合った端末を見つけることができるでしょう。
また、Android OSはオープンなプラットフォームであるため、企業が自社の業務に特化した独自のアプリを開発したり、既存の社内システムと連携させたりといった対応を、比較的自由度高く行える開発環境が整っている点も特徴の1つです。
さらに、Android OSはGoogleによって開発されているという背景から、多くの企業が業務基盤として利用するGoogle Workspace(Gmail、Google Drive、カレンダー等)との親和性が非常に高いことも見逃せません。各種サービスをスマートフォン上でスムーズに連携させ、快適に活用できる点は、日々の業務効率向上に直結するメリットと言えるでしょう。
法人携帯をAndroidにするメリット
Android端末を法人携帯として導入するメリットを見ていきましょう。iPhoneとは異なる、Androidならではのメリットも多く存在します。
種類が豊富で価格帯も幅広い
Android端末を選ぶ大きなメリットは、価格帯や機能において、非常に多様な選択肢の中から自社に最適な端末を選択できる点です。
数万円の低価格モデルから高性能なハイエンド機種まで幅広く揃っており、予算に合わせた選択が可能です。
さらに、防水・防塵・耐衝撃性能に優れた現場向けのタフネスモデルや、大画面、ペン対応といった特定の業務要件を満たす法人向けの機能を持つ端末も豊富に存在します。
部署ごとの役割や業務内容、利用用途に必要な機能やスペックを見極めることで、コストパフォーマンスを最大化した端末導入を実現しやすくなるでしょう。
耐久性が強い
業務内容によっては、スマートフォンの耐久性の高さが選択の決め手となる場合があります。Androidは、こうしたニーズに応える端末を選べるというメリットがあります。
例えば、シャープの「AQUOS wish」シリーズは、MIL規格(米国国防総省の調達基準)に準拠した耐衝撃性能や、うっかり水がかかったり砂埃が多い場所でも安心な防水・防塵性能を備えています。営業の外回りや、倉庫・店舗での作業など、一般的なスマートフォンでは少し心配な場面でも、故障のリスクを抑えて利用できる安心感があります。
さらに、比較的手頃な価格帯で十分な耐久性を確保できる点も魅力的です。コストを意識しつつも業務での安定稼働を求める企業にとって、Android端末を選ぶ上での有力な選択肢となるでしょう。
Googleサービスとの連携がスムーズ
Android OSはGoogleによって開発されているため、多くの企業が日常業務で利用するGoogle Workspace(Gmail、Google Drive、カレンダー等)との連携が非常にスムーズな点も大きなメリットです。
複雑な設定をしなくても、アカウント情報はもちろん、メール、スケジュール、ファイルといったデータがスマートフォンと簡単に同期されます。使い慣れたGoogleのサービスを、場所を選ばずにスマートフォン上で快適に利用できるので、情報の確認や共有が効率的に行えます。
Google Workspaceを業務の中心にしている企業にとっては、この連携が生産性向上に直結すると言えるでしょう。
法人携帯をAndroidにするデメリット
iPhoneと同様に、Android端末も法人利用においては考慮すべき注意点があります。導入後に後悔しないためにも、主なデメリットを理解しておきましょう。
慣れるまでに時間かかる
Android端末は、提供するメーカー(シャープ、ソニー、Googleなど)によって、画面のデザイン(UI)や一部の操作方法が異なります。
そのため、従業員が普段使いしているスマートフォンと操作感が異なり、新しい端末の操作に慣れるまで少し時間がかかってしまうケースが考えられます。
特に、社内で複数メーカーのAndroid機種を併用している場合は、操作方法の違いから従業員が混乱しやすいでしょう。使い方に関する問い合わせが増えるなど、サポート面の負担に繋がる可能性も考慮しておくとよいでしょう。
端末品質によって品質のばらつきがある
Android端末は価格帯が非常に幅広い選択肢がある反面、端末ごとの品質にも差があります。
特に低価格モデルの中には、動作が遅くて業務アプリがスムーズに動かない、重要な場面でバッテリーが切れてしまう、あるいは落下などの衝撃で故障しやすいなど、ビジネスでの利用には性能や耐久性が不十分なものも含まれている可能性があります。
導入時の初期コストの安さだけを重視して端末を選んでしまうと、日々の業務効率が低下したり、故障が頻発して修理や買い替えが必要になったりして、結果的に余計なコストや手間がかかってしまうリスクがあるため注意が必要です。
OSアップデートのタイミング・期間の差異
OSの更新プログラム(アップデート)が提供されるタイミングや、そのサポート期間がメーカーや機種によって大きく異なる点に注意が必要です。
Android端末はiPhoneと違って、安全性や機能性維持に不可欠な新機能の追加やセキュリティ脆弱性の修正が、全ての端末で等しく迅速に行われるわけではありません。
特に、比較的安価なモデルや旧世代のモデルでは、高価格帯の最新機種に比べ、アップデートの提供が遅れたり、サポート自体が早期に終了したりするケースが少なくありません。
その結果、既知の脆弱性が未修正のまま放置され攻撃リスクが高まったり、最新OSが必要な業務用アプリが利用できなったりするなど、企業の安定したデバイス運用において無視できない問題に繋がる可能性があります。
Androidの法人携帯がおすすめな企業
Androidの法人携帯は、特に次のような企業にとって大きなメリットがあります。
1つは、コストを抑えつつ、部署や業務内容に最適な端末を選びたい企業です。シンプルな低価格モデルから現場向けの頑丈な高耐久モデルまで、選択肢が豊富なのでニーズや予算に合った端末を選定できます。
次におすすめなのは、Google Workspaceを組織全体でメインツールとして活用している企業です。Googleが開発したOSのため、Gmail・Drive・カレンダー等との連携が極めてスムーズです。業務効率化の実現に向けた大きな一歩になり得るでしょう。
法人携帯ならベルパーク
iPhoneとAndroid、どちらを選択するにしても、法人携帯の導入・運用には専門知識が欠かせません。ベルパークでは、それぞれの特性を熟知した法人専任のコンサルタントが、貴社のビジネス課題や要望を丁寧にヒアリングし、最適な端末、プラン、活用方法までトータルでご提案いたします。
さらに、当社は保護フィルム貼りを含めたキッティング作業の代行やMDMの初期設定等の導入サポートも承っております。導入後も安心してお使いいただけるようサポートします。
法人携帯に関するお悩みやご相談は、お気軽にご相談ください。
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まとめ
iPhoneとAndroid、それぞれに法人利用におけるメリット・デメリットがあります。iPhoneは統一された操作性や高いセキュリティ、効率的な管理に強みがある一方、Androidは豊富な選択肢によるコスト効率の良さやカスタマイズ性、Googleサービス連携が魅力です。
どちらが最適かは、企業のセキュリティ要件、予算規模、主な業務内容、そしてGoogle Workspaceの利用状況など、何を最も重視するかによって異なります。絶対的な正解はなく、自社の状況に合わせた慎重な比較検討が不可欠です。
「自社にはどちらが適しているか判断できない」「導入後の管理体制も含めて相談したい」といったお悩みは、ぜひ法人携帯のプロフェッショナルであるベルパークにご相談ください。iPhone・Android双方の知見に基づき、お客様の状況に最適な端末・料金プラン・管理方法まで、トータルサポートいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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