テレワークにすると残業が増える?在宅勤務時の残業の原因や残業管理の方法について

テレワーク

テレワークを行うときには残業が増えてしまいがちです。

 

従業員が適切な環境で働けるよう、残業時間をなくしたり短くしたりするための工夫を行いましょう。

ここでは、テレワークで残業が増えてしまう理由や改善のポイントをご紹介いたします。

 

テレワークには、残業が長時間になってしまうリスクがある

日本労働組合総連合会の「テレワークに関する調査2020」によると、テレワークを行った人の約52%がオフィスでの業務よりも長時間労働になることがあったといいます。

 

また、テレワークを経験者の約65%が、テレワーク中の残業時間を申告しなかった経験があるそうです。テレワークの残業を申請しなかった理由のうち特に大きな理由は、申告しづらい雰囲気だったことや、時間管理がされていないことです。

 

労働基準法には、労働時間に関する原則が定められています。企業は従業員を雇うときには原則として1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはいけないことになっています。

 

また、2019年4月に施行された改正労働安全衛生法には「事業者は、高度プロフェッショナル制度適用者を除く全労働者について、その労働時間の状況を、客観的な方法等によって把握しなければならない」と記載されています。つまり、企業は従業員の労働時間を正しく管理する必要があるのです。

 

状況によってはフレックスタイム制や裁量労働制などを導入できますが、これらを適用する場合にも労働時間に関するルールは細かく定めておかなければなりません。

 

これらのルールはオフィスに出社する場合だけではなく、テレワークに切り替えた場合も同じです。

 

しかしテレワークにおいては、残業が長時間に及んでしまうケースが多いものです。また、サービス残業や隠れ残業が横行しやすいのも、テレワークならではの特徴です。

 

テレワークで残業時間が増えてしまう理由や考えられる課題3つ

テレワーク中には、会社側が残業を課していないにもかかわらず、従業員が自主的に残業をしてしまうケースがあります。

これには、集中力が続きにくいことや従業員が仕事をしている姿が見えにくいことなど、テレワークならではの問題が関わってきます。

 

まずは、テレワークで残業が増えてしまう理由をチェックしましょう。

 

1. 従業員が仕事に集中できていない

オフィスには仕事に集中できる環境が整っています。しかし、テレワークを行う自宅は普段オフの時間を過ごしている場所であるため、仕事モードを維持しにくいものです。

 

自宅に家族がいると、会話がはずんで仕事が疎かになってしまうことがあります。また、テレビやゲームなどの誘惑に負けたり、疲れを感じたときにソファで休んだりしてしまうこともあるかもしれません。

 

すると、オフィスであれば時間内でも終えられるような仕事がなかなか終わらず、残業が必要になってしまうのです。

 

2. 会社が勤怠状況を管理できていない

テレワークは従業員がオフィス以外の場所で働くことになるため、勤怠管理がしにくくなるというデメリットがあります。

 

テレワークでは、仕事の開始時間と終了時間を自己申告させる方法があります。しかし、仕事が終わらないからと終了時間を申告したあとにサービス残業をしてしまう従業員もいることでしょう。勤怠管理システムを導入するだけでは、従業員が残業をしすぎてしまう問題を解決することはできません。

 

3. 従業員の評価の方法が適切でない

テレワークを行う場合、上司は従業員の仕事ぶりを見ることができません。

 

仕事に真面目に取り組んでいるのかが見えない以上、上司は従業員を成果物や実績で評価するしかなくなってしまいます。
これは従業員にとっては、長時間仕事をして結果を出したほうが評価されやすいということにほかなりません。

 

すると従業員は、結果を出すためにサービス残業を行うなど、つい働きすぎてしまうのです。

 

テレワークの残業を減らし適切に管理するための対応策

テレワーク中に残業が増えると、従業員が心身にダメージを負う可能性も高まります。また、長時間残業を放置していると、残業の多いブラック会社であるというレッテルを貼られることになるかもしれません。

 

こういったリスクを減らすためにも、テレワークでできるだけ残業時間が短くなるような対策を行いましょう。

 

1. 企業が労働時間を正しい方法で管理する

テレワークを導入するときには労働時間を適切に管理しましょう。使いやすい勤怠管理システムを導入し、勤務時間や残業時間を正しく申告するよう促すことが大切です。

 

状況によっては、仕事の進度を共有したりメールやチャットのやりとりを確認したりといった方法で、労働時間に問題がないかをチェックする必要があります。

 

2. 従業員への注意喚起を行う

もしも従業員が残業をしすぎている場合には、注意喚起を行うなど対策をしましょう。

 

このとき、残業が増えてしまう理由を詳しくヒアリングすることが大切です。
テレワークの環境や仕事の量に問題がないか、なぜ残業が増えてしまうのかといった点をチェックすると、思わぬ問題が見つかることがあります。

 

残業が増えてしまう理由がわかったときには、従業員と二人三脚で解決を目指しましょう。

 

3. 就業条件のルールを周知徹底する

テレワークの就業条件を細かく定めることも大切なポイントです。

 

残業代が発生する条件や残業時間の上限など、働き方のルールをしっかりと決めておけば安心です。
また、残業自体を禁止したり、残業が必要なときのみの許可制にしたりというルールを定めるのも有効な方法です。

 

残業を許可制にするときには、申告が煩わしくならないような簡単なルールを作るようにしましょう。

 

4. 業務の内容を細かく共有する

テレワークの業務内容は、担当者の間で細かく共有しましょう。

計画や進捗状況を可視化できるスペースを用意すれば、従業員が仕事の内容を細かくチェックできます。

 

「Slack」「Chatwork」などのチャットツールや「Zoom」「GoogleMeet」などのウェブ会議システムといった、業務共有に役立つコミュニケーションツールを導入しましょう。ツールを使ってのやりとりに慣れれば、従業員がそれぞれ何の仕事を担当しているのかがわかりやすくなります。

 

もしも誰かの担当しているタスクが遅れているときには、ほかの従業員がサポートするなど対策を行いましょう。

こうすることで1人の従業員に残業が集中するリスクを防ぐことができ、チームワークも向上しやすくなります。

 

5. 時間外や休日にアクセス制限を行うという方法も

従業員がテレワークで隠れ残業をしてしまうのを防ぐために、アクセス制限を行いましょう。

 

時間外や休日にシステムにアクセスできないようにしておけば、従業員は規定の時間以外に仕事を行うことができなくなります。

また、電話やメール、チャットツールや会議ツールも業務時間内以外には使わないよう徹底しましょう。

 

残業を減らすルールを作れば、従業員が気持ちよくテレワークに取り組めます

新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを取り入れた企業は、十分なルール作りができていないことがあります。

 

その結果、従業員の残業時間が増えてしまったり隠れ残業に対応できなかったりという自体が発生するケースもあるのです。
テレワークを長期的に行うのであれば、万全の仕組みの構築をしておきましょう。

 

特に、残業が長くなってしまうことがないよう対策を行うことは重要です。

従業員が気持ちよくテレワークに取り組めるよう、企業が工夫をして最適な制度を作っていきましょう。